短編集~The Lovers WITHOUT Love Words~
口調も中身も、この重苦しい空気に全くそぐわない彼の発言に、私は固まってしまった。
「・・・え?」
彼は私の反応を、よく聞こえなかったのだと取ったのか。
更に声量を増し、甲高い声色で
「お前に食わせるタンメンはねぇ!」
と繰り返すと。
白目をむいて、前歯を突き出し
もう一度
「お前に食わせるタンメンは、ねぇ!」
とダメ押しをした。