おともだち
そらちゃんは【寂しい病】にかかっているのに学校から帰っても元気に振る舞っています。
そらちゃんのお家はお父さんがいなくてお母さんが働いています。
そらちゃんは一番上のお姉ちゃん。
まだそらちゃんも小さいのに幼稚園に行ってる弟と妹の面倒を見なくちゃいけません。
本当は寂しくて泣きたいのにぐっと我慢してしまいます。
そらちゃんはお母さんに甘えたいのにそれも一生懸命我慢しています。
お母さんは忙しくてそらちゃんのそんな気持ちに気づきません。
『そらは偉いね。いつも弟と妹を見てくれるからお母さんは助かるわ。そらはお姉ちゃんだから大丈夫だね。』
そう言われるとそらちゃんの心は苦しくなります。
でも大好きなお母さんを困らせたくないから笑って言います。
『うん。お母さん。そらは大丈夫だよ。』と。
本当は夜お布団の中でこっそり声を出さずに泣いています。