ラブ&トラップ
「ねぇ。あのひとかっこよくない?」


「かっこいいーーっ!」


相変わらずモテますね、店長。


本人はそんな声聞こえてないかのように黙々と作り続けてる。


「てゆーか、ゆみには先輩がいるでしょー!先輩とどこまで進んだのよー。」


高校生もそうだけど、こうやって商品が出来上がるまでの間、みんな結構個人的な話するんだよね。


私たち店員に聞こえてるとは思ってないのかな?


「えー、全然進んでないよー。事故ってからは今でも会社まで送り迎えしてくれてるけど、うちに泊まってくのは偶数の日だけだもん。」


「偶数の日って...なにそれ?」


「だって、先輩には先輩の家があるから...。」
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