ラブ&トラップ
「おはようございます。」


「鈴神さん、おはよう。店長が倉庫にいますよ。」


オープン当初から変わらず、クマ避けを連想させる鈴の付いた倉庫の鍵を受け取ると、倉庫へ。


一応ノックをして一声かけてから扉を開ける。


「おはようございます、相変わらずお早い出勤で。」


ノートパソコンに向けていた顔を上げた店長が、私の顔をジッと見てる。


「え、えーっと。なにか?」


「いや、普通だな。」


「はい?」


店長がコーヒーショップのロゴが入ったカップに口をつけることで、やっと私からの視線が外される。


「昨日のことがあってへこんでるかと思ったんだが。」


もしかして心配してくれてた?
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