ラブ＆トラップ

いい香りを漂わせたコーヒーは雅斗の手でリビングに運ばれた。


すぐに後を追ってリビングでコーヒーを頂く。


「店長は..」


「あ？」


「あ、すみません。ついいつものクセで...。」


うっかり店長って口走っただけなのに、凄く睨まれた。


「ま、雅斗はそうやってると人相悪く見えますよ。仕事中みたいに普段からサラッとしていればものすごくモテると思うのですが。」


睨まれなくなったのに、今度はため息まじりで呆れ顔に変わる。


「俺の気持ち知っておきながらそんなことが言えるとはな。つくづく俺に興味ないのか。」


「いっ、いや、そういう視点じゃなくって！...えっと、そのことを知る前から思ってたことっていうか、普段ちょっと疑問に思ってたことというか...。」


いきなり変なことを普通に言うから、どうしても私が取り乱すはめになる。


でも普通そんなことサラッと口にしないよねっ！！


自分で言ってて恥ずかしくないの！？