ラブ&トラップ

「あ、かずくん?私ね、シフト減らされちゃってさ。もう今までみたいには毎月10万とか貯金出来ないと思うんだ。」


『そっか。んじゃこれからは地道にコツコツ貯金してくしかねーな。』


いつものバイト帰り。


落ち込んだ私の声とは打って変わって、ケータイ越しに聞こえるかずくんの声はいつも通りだった。


「貯金100万円まではまだ届かないけどさ、初期費用とか家具家電買うくらいのことは出来ると思うんだ。」


あ、なんか自分で言っておきながら緊張してきた。


「実際に新しい生活を始めてからは、かずくんにちょっと窮屈な思いさせちゃうかもしれないけど、私今まで以上にお仕事頑張るからっ!」


改めて言うのって変な感じだなぁ。


「かずくん。そろそろ....、い、一緒に暮らさない?」


『おー。そうだな、早い方がいいだろ。ちーな次の休みいつ?』


えっ!?


「え、えっ??いいの?ほ、本当に!?」
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