ラブ&トラップ
「3時からラストまでだから、帰りはたぶん11時くらいだよ。」


「んじゃバイト先まで車で送ってくよ。いろいろ買いそろえたいから、どうせ買い物行くし。」


「ホント!?ありがとうっ!」


久々に会ったっていうのもあるけど、そういうかずくんのささやかな優しさにテンションが上がる。


「あ、歯ブラシとか食器とかの日用品は、私がみんな2つずつ買ってきたから使っていいよ。」


「おー、サンキュッ。」


一通りかずくんの私物を収納したら、私はバイトに行く準備をする。


「俺もう出かけられるけど、どんぐらい前に出んの?」


「あ、もう出かけるよ!」


玄関に駆け寄って靴に履き替える。


私より一足先に玄関でもうすでに靴を履いていたかずくんが私の荷物をひょいっと取り上げた。


「あっ!」


とっさに視線を足先からかずくんの顔へと上げると、同時に背中に腕を回されてキスされた。
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