ラブ&トラップ
「...おはようございます。」


「おはよう...ってどうしたの、鈴神さん!?」


今日は遅番だから午後からの出勤。


瀬名さんがいち早く私の異変に気がついた。


実は昨夜一晩寝ずにかずくんの帰りを待ってたんだけど。


一向に帰ってこないし、連絡しても出てくれない。


1人でいる静かな家が怖くて、涙が止まらなかった。


「大丈夫です。着替えてきますね。」


腫れた目は冷やしてどうにか落ち着かせたけど、私の作る笑顔なんてすぐに見破られちゃったみたい。


「鈴神。」


ちゃんと制服に着替えたら、気を引き締めないとなぁ。


「おい。」


お客様に迷惑かけちゃいけないし、ちゃんと今度こそは笑顔作らないと。


「おい、鈴神っ!!」


いきなり後ろから腕を掴まれてビックリした。
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