心霊戦隊ハラウンジャー
四人の武器を見ると、水沢が弓矢、デブが呪符、オカマが薙刀、中年が二丁拳銃と、割りとまともな武器だった。
何で俺だけ……

「アンタはまだ未成年だから、あまり危ないものは持たせられないって守護霊が気を使ったのね」

半笑い気味にオカマが言う。
馬鹿にしてんだろ。
まあ、仕方ないか……

「それより、せっかく五人揃ったんだから、やる?」

中年の言葉に、皆どことなく嬉しそうに頷く。
うん、こういうやつの醍醐味だよな。
よし!レッドの俺から行くぜ!

「悪しき闇を切り裂く真紅の鋭き刃!オハライレッド!」

「蒼き陰陽の戦士!オハライブルー!」

「……えっと、オハライホワイト」

「おい!」

デブの名乗りに、水沢が突っ込む。
名乗りが一時中断してしまった。

「お前、最後の一人が現れるまでに名乗り考えておけって言っただろ」

「いや、だって、今日の朝、知ったじゃん。急だったから」

「人生はいつも急なんだよ」

「だって、急に言われても思い付かないよ」

「ちょっとぉ!早くしなさいよぉ!」

揉める水沢とデブの横で、オカマが茶々を入れる。

「あー……アレだ、米を愛する白き巫女とかで良いだろ」

「じゃ、それで。中二っぽいけど」

「一言多いぞ、このブタ」

漸く話がまとまったようだ。





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