心霊戦隊ハラウンジャー
その時、教師が真っ青な顔をしながら教室へ戻って来た。
そして、俺の前に来て頭を下げる。

「緋龍……今まですまなかった!」

「えっ、何スか……突然……」

「ここにいる方々は、国から派遣された組織だって言うじゃないか……先生、さっき校長先生から聞いて驚いた……その、お前が幽霊が見えるとか、そういうこと言うの嘘だと思ってて……からかって悪かったな……」

「先生……」

何だよ。
結構、良い教師なのかもしれないな。
わかれば良い……俺は神経が大人だから、そんなに根に持ったりはしない。

「アンタ馬鹿じゃないの?生徒からかって嫌な思いさせといて、謝って済むと思ってんの?国って聞いてビビって頭下げたわけ?だったら最低ね」

「多分、この子は表面上は許すと思う。でも、心の中では絶対に許さない」

「ちょ……」

オカマとデブが前に出て言う。
この二人も教師に何か言われたことがあるのだろうか。
オカマはともかく、デブは温厚そうに見えていたので、なんだか少し怖い。
先生はなんか泣いているし。

「とにかく、漸く五人揃ったんだ。基地へ行って……」

ドーン!!

イケメンが何か言おうとした瞬間、急に外から爆発音が聞こえて来た。
教室中がざわめく。

「おい!あれ!」

窓の外を見た男子が声を上げた。
一斉に外を見る生徒たち。
そこには、驚くべき光景が広がっていた……。





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