[短]先生、襲ってください。

―第63回 卒業式―


みんなでほたるの光を歌って…
気がつけば卒業式も終わってた。



こんな殺風景なもんだっけ?
もっと…わんわん泣いちゃうものかと思ってた。



グランドに出た卒業生は、
みんながそれぞれに写真を撮り合ってた。


私はそれはただ呆然と見つめるだけ。
中には泣いてる子もいたけど・・・



私に涙なんかもーない。



あの日から…枯れちゃったんだ。



「真美子?」

ケンタと愛子だ。

「何?」


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