マスカレード【仮面de企画】
――うわっ! プリンセス! 何をするんですか?


「おいっ! どうした?」


英語でしゃべる女の声が聞こえる。


――ずっと好きだったの。わたし本気よ、ヤコウ!


ドタンと物音がした。


「どうしたの?」

美幸が怪訝そうに俺を見た。


「ああ……俺の耳に間違いがなければ、王女が夜光を口説いて押し倒したようだ」


美幸は、サッと顔を赤らめた。


「あら、まあ。その……積極的ね」


物は言いようだな


「それより、わたしの目に間違いがなければ、身代わりの王女様はまだあそこにいて、危険だと思う」


「そうだった。男はまだ見つから――」

「いたっ!」

「どこ?」

「身代わり姫から二時の方向。ウエイターやってる!」


俺にも、そいつの負のオーラが見えた。

黒ずんだ色の、明確な殺意

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