瑠璃の羊
いったい、何を考えたらそういうことになったのか――天候の如何で気持ちが左右されやすいとか頭痛が誘発されるとか、そんなことなんだろうか。
いや、違う気がする。
雨がわずらわしいなんて、誰の意見なんだろう。
どうして晴れだけの設定にしたのだろう。
でもきっと、こんな疑問を彼らにぶつけても答えはひとつ。
「空だと思うから気になる。ここはただのドームだ」
食欲がわかなかった。それでも食堂まで来た。
原因はわかっている。だけどこれは解決できそうにもない。だから朝食を摂る。
食堂脇の大きな窓。
そこからは朝陽がさんさんとふりそそいでいて、爽やかな朝を演出してくれる。
夏の朝の匂いも、湿度もないくせに。