瑠璃の羊
*
それから、ナギ・ユズリハはきちんと同じ時刻に食堂に現れるようになった。
意外、とは思えない。
だってわたしは彼のひととなりを知らなかったから。
キッカが言うところには、少々人見知りなところがあるらしい。
だから食事の時間も、彼の要望でわたしとはずらしていたのだと。
「何気に、時間をずらして用意するのは大変だよね」
そう笑った彼の手際はよくて、夕食の手伝いをしていたわたしは舌をまいた。
きっと嘘だ。
食事のあいだ、彼はよけいなことは口にしなかった。
それでもキッカの問いかけには応えるし、わたしとキッカの会話に無関心、というわけでもなさそうだ。
かといってわたしからはやはり話しかけにくい。
話題が見つからない。
それから、ナギ・ユズリハはきちんと同じ時刻に食堂に現れるようになった。
意外、とは思えない。
だってわたしは彼のひととなりを知らなかったから。
キッカが言うところには、少々人見知りなところがあるらしい。
だから食事の時間も、彼の要望でわたしとはずらしていたのだと。
「何気に、時間をずらして用意するのは大変だよね」
そう笑った彼の手際はよくて、夕食の手伝いをしていたわたしは舌をまいた。
きっと嘘だ。
食事のあいだ、彼はよけいなことは口にしなかった。
それでもキッカの問いかけには応えるし、わたしとキッカの会話に無関心、というわけでもなさそうだ。
かといってわたしからはやはり話しかけにくい。
話題が見つからない。