先生とわたし
手
古河の授業。
【古河って、千華の事好きだったりして】
琴音の言葉が、頭の中を駆け巡る。
淡々と授業を進める古河。
教科書片手に、板書を始める。
あぁ…。
あの手に触れられたい…。
はっ!!
いや、触れられたくなんかない!!
何考えてるんだろ…。
思ってもいない事を考えていた自分が、もの凄く恥ずかしくなった。
「…野。高野。」
「はい。」
余計なことに頭使ってて、古河の声が耳に入らなかった。
「柏倉と職員室に来い。」
何で、琴音も一緒なの!?
いつもは、私だけのくせに。