先生とわたし
修学旅行 4-1
「…野。高野。起きろ。」
もう朝?
枕元に置いてある携帯で時間を確認すると、まだ5時30分。
「まだ、大丈夫…。」
「もう部屋に戻れ。」
「えっ!? 何で祐チャンが…。あっ、昨日ここに寝たんだった!!」
まさか、祐チャンに起こされるなんて…。
「おはよう。」
「おはようございます。」
「…柏倉を起こしてくれないか?」
「はい。」
琴音を起こすには、掛け布団を一気に取るのが一番。
「…何で祐チャンが居るの!?まさか乱入!?うわぁ…。」
そこまでは、言い過ぎだから
「いやいや。ここ俺の部屋だから。」
「は?じゃあ何で私、ここで寝てるの?」
「覚えてないの?昨日、石黒先生と話していたら、疲れて寝たからって、仕方なくここに寝たんだよ。」
「………。」
まさか、本当に覚えてないの!?