先生とわたし



「…先生。」

「どうした?」


祐チャンの隣に座って居る、主任の先生も、何事かとこっちを見た。


「琴音が…。」

主任の先生には聞こえないように、祐チャンの耳元で言った。


コクッ。


「主任、ちょっと席外します。」

「はい。」




車両の後ろのスペースで、話した。


「で、柏倉が何したんだ?」

「新幹線に乗ってから石黒先生の所に行ったら、先生のクラスの子がほっぺにキスしてるのを、琴音が見ちゃって…。で、すぐ引き返して席に戻ったら、泣き出して…。祐チャンを呼んで。って言われたから、呼びに来ました。」



「短時間に、凄いことあったんだな…。」

「はぃ…。」


「まずは、柏倉と話してみるか。」

「お願いします。」




偶然にも、私達の席の隣の2席が空いていて、席の場所が出入口の所だから、あまり気付かれない。



「…柏倉が気持ち落ち着いて話せるまで、俺ここに居るから。」

コクッ。


祐チャンは、琴音のすぐ隣に座った。




相当ショックだったんだろ。
どんどん、ティッシュが減って行く。


BOXで持ってきて、良かった…。



……



< 243 / 512 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop