先生とわたし



「どうだ?」


校門のところにいる二人に、声をかけた。


「はい。」


高野はバインダーを見せてきた。


このグループの人たちの名前と、その隣には正しいが疎らに書いてある。



「…これは?」



「今、15分間走の2回目をさせてるから、その記録だよ。」



隣で時間を計っている、柏倉が答えてくれた。



「へぇ〜。って、もう名前と顔覚えたのか?」


「少しずつ覚えていってる。まだ分からない人は、これを参考にしてるよ。」



そう言って、高野は、小脇に挟んでいた俺が前々から使っている部員の分析冊子を指さした。


「そっか。あと何分位で終わるんだ?」


「走りは5分くらい。でもダウンを1周入れるから、終わるのは10分後くらいだと思う。」


「分かった。じゃあ終わったら全員を運動場に連れて来て。」


「「了解」」



俺はひとまず、トレーニングルームに戻った。



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