先生とわたし
薬の準備をして、祐チャンが上がって来るのを待ってる間、智クンが置いて行った袋から何かが出ているのが気になって、取り出してみた。
…マジ、か。
それは、開封済のエロ本だった。
ここまで見ちゃったんだからって、興味本位に中を見た。
「「うわっ!!」」
バサッ
私は、中身に驚いて本を落としてしまった。
「…見たのか?」
コクッ
「…怒ってる?」
「ううん。男だから、見て当たり前だよ。健全な男って感じでいいと思う。」
別に、見ててもいいかなぁって思ってた。
見てたから、何かある訳じゃないし。
「ごめんな…。」
今までにない位の強さで、抱きしめられた。
「祐、チャン…。謝らなくていいんだよ。」
「…これからも見てていいか?」
ずっと我慢してくれてるんだし。
「いいよ♪」
「ありがと♪」
やっと笑顔になってくれた。
「熱、計ろっか。」
「うん。」
抱きしめられた時、お風呂上がりだからなのか、まだ熱っぽかった。
ピピピ…
「はい。」
「うん。」
37.5分。
「だいぶ下がったね♪あとは、薬飲んで温かくして寝てね。」
「あぁ。」
「じゃあ、私帰るね。」
「ダメ!!」
荷物を持って立ち上がった時、祐チャンに腕を引っ張られた。
「祐チャン?」
「あ、いや。何でもない。気を付けて帰れよ。」
「う、うん。お邪魔しました。」