先生とわたし
挨拶
重い足取りで、家に帰った。
……
「ただいま…。」
そーっと、リビングに入ると、お父さんが寛いで居た。
言わなきゃなぁ…。
「お父さん?」
「…何だ?」
「…会って欲しい人がいるんだけど、今いいかな?」
「…男か。連れて来なさい。」
「うん。」
「千華。ちょっと!!もう、会わせちゃうつもり!?」
玄関先で、お母さんに呼び止められた。
「早い方がいいでしょ。連れて来るから、待ってて。」
「お、ぉ…。変じゃないか?」
軒先で、祐チャンと会った。
わざわざ、スーツに着替えてくれたんだ。
「大丈夫だよ♪」
自然に繋がれた手が、とても温かかった。