先生とわたし
Ⅴ
練習試合
駅で降ろしてもらって、急ぎ足で学校へ行った。
「祐チャン、何準備するといい?」
「うーん…。いつも使ってるやつ出しておいて。」
「わかった。」
部室に行って、少しずつ道具を運んだ。
「千華♪おはよ。」
「琴音。おはよ♪あと、スクイズボトルだけだから。」
「わかった。」
あれっ。
全然聞かれなかった。
まぁ、それでいいんだけど。
「今日、練習試合なんだってね…。」
「簡単に相手見つかるものなんだね…。」
なんだか、いつもの琴音じゃないみたい。
「何かあった?」
「いや、別に。」
ドサッ
琴音は、持っていたスクイズボトルを籠に投げ入れた。
絶対、何かあったんだ…。
「千華、行くよ。」
「あっ、うん。」