先生とわたし
「「あっ、危ない!!」」
思い切り、足を掛けられた。
ピーー
「行って。」
「「はい。」」
ドクターバッグを持って倒された選手の所へ行くと、左足首を押さえて立てずにいた。
「一回、外に出して。」
祐チャンに言われ、琴音と一緒に支えながら外に出した。
「ごめんね。痛いだろうけど、ちょっと我慢してて。」
スパイクとソックスを脱がすと、足首が真っ赤に腫れていた。
「触るよ。」
「イテッ…。」
「琴音どう?」
「…捻挫だと思う。まずは冷して様子見て置こうか。」
「だね。」
氷のうの準備をしようと、ドクターバッグに手を入れた時、琴音に止められた。
「…言って来ます。」
琴音は石黒先生と話したくないらしい。
「交代お願いします。」
「了解。田中、交代。」
「はい。」