先生とわたし
秘密
放課後。
今日の部活は新キャプテンになった滝口君に任せて、私たちは休み、舞ちゃんと話をすることになった。
誰にも邪魔されない方がいいだろう。って、祐チャンが相談室を貸してくれた。
琴音の携帯を録音機能に設定して…。
「さっき途中ですっぽかしてごめんね…。」
まずは、謝っておこう。
「全然いいよ。」
「で、根拠は?」
琴音、いきなり…。
「修学旅行の前から薄々気付いてはいたんだけど、三十三間堂でのキスを見てしまって…。見間違えだよね?」
やっぱり見られてたんだ…。
「…もし事実だとしたら、どうするつもりなの?」
「別にチクるつもりとかはないの。ただ、真実を知りたいだけ。」
その言葉を信じていいよね…?
プチッ。
琴音は録音を停止した。