先生とわたし



蒼空を寝かしつけてリビングに戻ると、お風呂から上がった先生が、パソコンをしていた。


「何か飲みますか?」

「あー。舞と同じでいいよ。」

「分かりました。」


コーヒーとかよりも、胃に優しいようにココアにした。

「どーぞ。」

「ありがとう。」


先生と向かい合って、私は宿題の続きをした。


「あ、あの…。」

「うん?」

琴音ちゃん達との事、話しておこう。

「琴音ちゃんと千華ちゃんに、蒼空の事話しました。」

「…反応は?」

「驚いてました。でも、他の人には秘密にしてくれるはずです。で、交換として、二人が先生と付き合ってるっていう事を知って来ました。」

「やっぱりな…。因みに誰先生?」

やっぱりってことは、先生気づいてたの!?

「千華ちゃんが古河先生で、琴音ちゃんが石黒先生です。」

「へぇ~。仲良くなりたいなら、二人の事は他の生徒たちには言うなよ。」

「はい。」

言える訳ないよ。

私の方が、ヤバいし…。
もし学校に、先生と一緒に暮らしてる事が知られたら…。


「俺たちって、付き合ってる枠に入ってんのか?」

「うーん…。私達って、付き合ってるんですか?てか、好き同士何ですか?」

私は、蒼空のパパとしては、好きだよ。
でも、だからと言って先生を1人の男性として好きかと聞かれると、返事に困る。

「…少なくとも、俺は好きだけど。」

「えっ!?」

「さっ、寝るか。おやすみ~」

「お、おやすみなさい。」


俺は好き。だって。

もしかして、告白だったのかな?


ま、深く考えないでもう寝よう。

………


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