先生とわたし




「舞チャン、夕飯何するの?」

「寒いから、鍋でもいいかなって思ってる。ほら、ちょうど特売してるみたいだし。」

「そうなんだ。どうしよっかなぁ…。」

お昼ラーメンだったから、夕飯はしっかり食べないとな…。

チルドの餃子と、チャーハン作ればいいかな。

「二人して、主婦だね…。」

「「そりゃぁ」買い物してくれないし。」
「作らないし。」

「「あ。」」

「似た者同士の男なんだね…。」

「琴音はいいの?」

「全部智クンに任せてるもの。私はお菓子とかで十分。」

そう言う琴音の籠の中は、スナック菓子とジュースでいっぱいだった。


「任せれるなら、いいよ。買い物には来ないくせに、一緒に作りながらおかずに文句言う時あるんだから。」

「一緒に作ってくれるならまだいいよ。祐チャンは、作ろうとしないからね。」

私がご飯の準備をしている間祐チャンは、キッチンにはいるものの、全く手伝ってくれない。


「「悪かったな。」」

「「えっ!?」」

声がする方を見ると、祐チャンたちが居た。

「いつから…。」

「う~ん…。二人が文句言い始めた辺りから。」

ってことは、全部聞かれた…。

「…怒ってる?」

「「別に。」全て本当のことだから。な、古河先生。」

「はい。」

「ほらほら、会計して帰るぞ。」

何事もない琴音と石黒先生は、さっさとレジに並んだ。



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