先生とわたし
初詣
「「明けましておめでとう。」混んでるだろうから、早く行くぞ。」
「うん!」
年が明け、祐チャンと少し遠い神社へ初詣に行く。
年末年始だけは、自分の家に帰っているから、少しだけお父さんに進路の話しをしたりしている。
「話し合い、順調に行ってるか?」
「うーん…。」
Y大に行きたいって言ったら、私立でもいいって。
それに、卒業したら、東京へ出てこないか。って言われた。
東京へ出るってことは、祐チャンと会えなくなっちゃう。
そんな事を言われたとか、祐チャンには言えない。
「俺からも話してみるな。」
「うん…。あ、あのね…。」
「うん?」
やっぱり言えない。
「ううん。何でもない。神社、混んでないといいね♪」
「だな。」
例え東京へ行くとしても、向こうの大学のこと何か全く知らない。
それに今、田舎に住んでるのに、いきなり大都会に行ってやって行けるのか…。
……………
「着いたぞ。」
「うん。」
県内の密かな名所となっている、神社。
どこからか聞き付けて来るんだろう、県外ナンバーの車も結構停まっている。
「大分待たないとね…。」
「あぁ…。寒くないか?」
「大丈夫。」
とか言いつつ、祐チャンのポケットに手を入れて、絡めた。
「冷たっ!! 何が大丈夫だよ。」
「こうして居れば、温かいから。」
「そうだけど…。風邪ひかれると、怒られるのこっちなんだからな!!」
「ほら、バカは風邪ひかない。って言うから、大丈夫。」
「自分で言うなよ(笑)」
「あ。でも、本当に風邪とかひかないから。」
「言ったぞ?」
「うん。」
………
……
…