先生とわたし
「「お邪魔します。」」
「あら、千華チャン。来てくれたのね♪」
「はい♪」
義母さんが出迎えてくれた。
私の事、覚えててくれたんだ♪
「お父さん呼んで来るから、座って待ってて。」
「何そわそわしてんの?」
「緊張してんの!こないだのは、ほんの少しだけだったじゃん。」
「まぁな。」
「おっ。来たか。」
「パパ~!!」
「ちょっ!!」
パパ!?
義父さんと一緒に、まだ幼い男の子が来た。
その子は、祐チャンをパパって呼んでるし…。
「祐チャン、どういう事!?」
「「ただいま~」」
タイミングよく、祐チャンによく似た男の人とその彼女らしい人が来た。
「ほら、本当のパパ来たぞ。」
「また、祐輔の事をパパって間違ったのかよ。」
「あぁ。いい迷惑。あ、これ俺の兄貴。」
「え。あ、高野千華です。」
てことは、この子は祐チャンにとって、甥っ子ってことか。
「孝輔です。で、妻の麻希と息子の拓磨です。にしても、祐輔、すげぇな。」
「それはどうも。千華、帰るぞ。」
「う、うん。」
10分居たか居ないか…。
普通実家に帰って来たら、結構長居するんじゃないのかな。
「…びっくりしたよな?」
「うん。いきなりパパとか…。」
「いつも間違われるんだよ。」
「祐チャン、お兄さんとそっくりだからじゃない?兄弟ってこんなに似るんだ。ってびっくりした!」
「実は、姉もいるんだ…。」
「てことは、祐チャン、末っ子なんだ!!てっきり下に妹弟がいると思ってた。」
「よく言われる。ほら、着いたぞ。」
「うん♪」
祐チャンの実家と私の家は、同じ市内でも結構離れていた。