先生とわたし
「「お邪魔します。」」
何か、自分の家にお邪魔しますって変な感じ。
「来た来た。座って待ってて。」
お母さんはお父さんを呼びに、2階へ行った。
進路の話、するんだろうなぁ…。
「おはよう。」
「「おはよう」ございます。「明けましておめでとうございます。」」
あ、そう言えば、祐チャンの家で挨拶してなかった。
やっちゃった…。
「おめでとう。千華から話聞いたか?」
「特には…。まず、これ少しですけど。」
祐チャンはお母さんに、御年始を渡した。
「ありがとう♪」
言える訳ないよ…。
「そうか…。実は千華を、東京の大学へ進学して欲しいと思っているんだ。」
「千華は何って言ってるんですか?」
「私は絶対にY大がいい!!」
東京は旅行とかならいいけど、進学でなんか行きたくない。
「Y大より、偏差値低い大学いっぱいあるんだぞ?」
「勉強頑張るもん!!」
「…お義父さんはどうして、東京へ行かせたいんですか?」
そうだ。
ちゃんと理由聞いてなかった。
「今からY大の偏差値まで持って行くよりも、今の実力を維持して、私立でも構わないから無事に進学して欲しいんだ。」
お父さん…。
「まぁ、まずはこれを見て下さい。」
そう言って、祐チャンは数枚の紙とY大の資料を出した。