先生とわたし



「「お邪魔します。」」


何か、自分の家にお邪魔しますって変な感じ。


「来た来た。座って待ってて。」

お母さんはお父さんを呼びに、2階へ行った。

進路の話、するんだろうなぁ…。




「おはよう。」

「「おはよう」ございます。「明けましておめでとうございます。」」


あ、そう言えば、祐チャンの家で挨拶してなかった。

やっちゃった…。

「おめでとう。千華から話聞いたか?」

「特には…。まず、これ少しですけど。」

祐チャンはお母さんに、御年始を渡した。

「ありがとう♪」


言える訳ないよ…。


「そうか…。実は千華を、東京の大学へ進学して欲しいと思っているんだ。」

「千華は何って言ってるんですか?」

「私は絶対にY大がいい!!」


東京は旅行とかならいいけど、進学でなんか行きたくない。


「Y大より、偏差値低い大学いっぱいあるんだぞ?」

「勉強頑張るもん!!」

「…お義父さんはどうして、東京へ行かせたいんですか?」


そうだ。
ちゃんと理由聞いてなかった。


「今からY大の偏差値まで持って行くよりも、今の実力を維持して、私立でも構わないから無事に進学して欲しいんだ。」

お父さん…。


「まぁ、まずはこれを見て下さい。」


そう言って、祐チャンは数枚の紙とY大の資料を出した。



< 396 / 512 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop