先生とわたし
「…と。キスして悪かった。」
「ううん。」
ビックリしたけど嬉しかった。
……
沈黙になっちゃった。
「…手出しちゃったね(笑)」
「新年早々、約束破るとはな(汗)あでも、明花チャンから、許し貰ってたんだ。」
「いつ!?」
お姉ちゃんったら…。
「クリスマスの時。行く前に耳打ちされた。」
…そう言えば、何か言われてたっけ。
「そうだったんだ。」
「まっ、キスまでだけどな。」
「そりゃそうでしょ!!」
Hまでしたら怒られるって。
お姉ちゃん怒ると怖いんだから。
「お義父さん待ってるだろうから、戻ろう。」
「うん。ごめんね。」
「お義父さんには内緒で調べたりするんだからな。」
「うん♪」
最後に、頭を撫でられて部屋を出た。
「ほら座って、おせちでも食べてて。」
リビングに戻るとお父さんの姿がなかった。
「ありがとうございます。」
お母さんの手作りおせち。
数品だけど、作れるようになったんだ。
「お父さん本当は、Y大に行って欲しいと思ってるのよ。でも変な意地張っちゃって、あんな事言ってるだけだから。」
「うん。」
「何の教科にするんだ?」
「うーん…。中高の国語かな。」
「じゃあ、実習で戻って来るんだな。」
「うん♪て、まだまだ先だけど(笑)」
出来れば祐チャンと一緒に仕事がしたい。
「あ、全国大会してるみたいだよ。」
何気にTVを付けるとちょうど、H高の試合が放送されていた。
「お父さん呼んで来るね。」
あれから全くお父さんは出て来なかった。