先生とわたし



「勝つかな?」


「どうだろうな…。」



もう既に1点を入れられ、後半に入っていた。



「今日だっけな今どんな感じ?」


「1-0で負けてる。」


スウェットに着替えて、お父さんが戻ってきた。


「ダイジェスト見る限り、惜しいのはあったみたいです。」


「それが入っていればな…。」


後30分。
逆転なるかな。てか、なって欲しい。








「「あ!!」」



お願い、止めて!!






「ゴール!!」



あぁ…。



「あと10分…。ロスタイムの奇跡を願うか。」



たまにロスタイムに逆転勝ちをする試合があるから、家ではそれを"ロスタイムの奇跡"って呼んでいる。


お母さんが準備してくれたお茶だけが、どんどん減っていく。



……




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