先生とわたし
……
まだ泣いちゃだめ。
でも、無理に涙を堪えると、ますます涙出てきゃうんだよね(汗)
さすがに電車の中では泣けないから、急いで家に帰った。
…
お母さんも仕事でまだ帰って来て無いから、部屋にこもって思う存分泣こう。
部屋に入ってすぐ、祐チャンから貰ったス●ーピーのぬいぐるみが目に入る。
その途端に、我慢していた涙が溢れ出した。
本当にこれでいいのか自信ない。
でも、祐チャンのこれからを考えたら、これで良かったんだ。
自分に言い聞かせるように、考えながら泣いた。
………
……
…
「千華、ご飯よ~」
「あ、うん。」
いつの間にかお母さんが帰って来てた。
部屋を出る前に鏡で顔を確認すると、目は真っ赤で涙の跡が付いていた。
顔洗わなきゃ。
お母さんにもお姉ちゃんにも知られないようにしなきゃ。
「いただきます。」
お姉ちゃんも帰って来てたみたいで、先に食べ始めていた。
そっか。別れたら祐チャンの夕飯作れないんだ…。
またカップラーメンになっちゃう…。
でも、美咲サンが居てくれるなら大丈夫かな。
「千華、部活は?」
「期末テストあるから、休部だって。」
「なら祐輔クン呼べば良かったのに。」
まぁ、3人で鍋はつまらないけど…。
「受験とかで忙しいみたいだよ。一応、進学校だし。」
嘘。
ただ私が会いたくないだけ。
今顔見たら、絶対泣いちゃう。
「最後の追い込みか…。」
今週末にセンター試験がある。
「そういえば大学調べてるの?」
「まだ…。」
お正月以降、全く祐チャンと大学の話すらしてないし…。
「祐チャン任せにしちゃダメだよ。行くのは千華なんだから、ちゃんと自分が行きたい学校にしなよ。」
「うん。ごちそうさまでした。」
テスト勉強に祐チャンとの別れ、そして進学先。
やらなきゃいけない事いっぱいある…。
誰にも頼れないんだ…。
…………