先生とわたし
バレンタインデー
数日後。
あれからは、今まで通りに祐チャンと接していた。
「ね、バレンタインデーどうするか決めた?」
琴音と舞チャンにも、気付かれてないと思う。
「私は買うよ。琴音チャンは?」
「クッキー作ろっかな。千華は?」
「まだ決めてない…。」
バレンタインデーどころじゃない。
私達は、この月までに別れなければいけないのに…。
「祐チャン、結構チョコ貰ってるっぽいから、クッキーの方がいいよ☆」
「「そうなの?」」
全然知らなかった。
「結構評判いいみたいだよ。それに、今年の体育祭でリレー走ったから、去年より増えるんじゃないかな。」
「マジか…。」
てことは、知らぬ間に矢島先生以外にもライバルが居たかもってこと!?
「陽クンは?」
舞チャンも気になるんだ…。
「…ごめん。情報不足。でも、それなりに貰ってるでしょ。てか、去年持って来なかったの?」
「去年はそれどころじゃなかったから、気にしなかった。でも、陽クンの事だから貰ってないかも。」
舞チャン酷い…。
「俺が何だって?」
「聞いてたの?」
「あぁ。余計な話してないで、出されたものちゃんとやれ。須崎先生来ても知らないからな。」
今の時間はLHR。
進路について調べるか、テスト勉強をするかって言われてる。
簡単に言えば、自由時間(笑)
「最後のって脅しだよね。」
「うん。でも、先生も怖いのかもよ。」
「そーいや、部活の人にもあげるの?」
すっかり忘れてた(汗)
「ミルクチョコとクッキーでよくない?」
「そうだね。本命居る人もいるみたいだし。」
恋愛禁止ってわけじゃないから別にいいらしいけど、浮かれ過ぎていると容赦なく、祐チャンから落とされるって噂。
祐チャンらしいけど、そこまでして問題にならないのかが心配。
………
……
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