先生とわたし




*祐輔目線*



紙袋いっぱいに、義理チョコを大量に貰って帰ってきた。



こんなにどうやって始末しろって言うんだ…。


いくら甘い物が好きでも、限度というものがある。



何だかんだ考えながらリビングに入ると、テーブルの上に小さい袋と、1通の手紙が置いてあった。




ー祐チャンへ☆
お仕事お疲れ様。
祐チャンの事だから、いっぱいチョコ貰って来ただろうから、クッキーにしたよ♪
夕飯も作って冷蔵庫に入れてあるから、温めて食べてね。
千華ー




わざわざ夕飯まで作ってくれてるなんて…。


マジ助かる。



冷蔵庫から、千華が作ってくれたオムライスを出した。


俺の好物だけが入ったチャーハンで作ってくれる、千華のオムライス。


チョコの存在何か忘れて、黙々と食べた。



…千華がクッキーを作ってくれたんだから、チョコも食べ切るしかないか…。



……



風呂に入って寝室に行くと、ベッドの上に細長い箱と手紙が置いてあった。




恐る恐る手紙を読んだ。






「…噂だろ。」



ー祐チャンへ。

今まで色々と助けてくれたりしてありがとう。その度に沢山迷惑かけてごめんなさい。

多分、一緒に居たらこれからも迷惑かけると思うの。
それなのに、祐チャンにいっぱい我慢させてる自分が嫌。
私なんかよりも、祐チャンに相応しい人居ると思う。
もう祐チャンには、何の障害もない恋愛をして、幸せになって欲しい。

だから、別れてください。

最後まで我が儘でごめんなさい。


p.s.部活は琴音達に不審がられるので、辞めません。
お昼も祐チャンが止めるまで作ります。
貰ったネックレス、返して置きます。

千華ー




「…何で。」


俺は今のままで十分なのに。


何で勝手に決めるんだ…。



ヤベー。


涙止まんねーよ…。





……





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