先生とわたし
送別会
テストも無事に終わって、進級は確定した。
美術も、祐チャンと別れたからなのか、ちゃんと成績が出ていた。
そして卒業式も終わり、今日は部活の送別会の日。
学校で行きつけの焼肉店に行った。
「祐チャンと智クンは、飲み放題でいいよね?」
「うん♪みんなは食べ放題ね。」
ほぼ貸切と言っていい店内。
普段は制服かジャージだから、みんなの私服姿が新鮮。
………
「じゃあみんな揃ったみたいだから、始めるか。」
祐チャンが言うと、石黒先生が立ち上がった。
「3年生。卒業おめでとう。今夜は全員といい思い出を作って欲しい。んじゃ、乾杯!!」
カチャンッ
今夜は堅苦しくなく、のびのびと談笑出来るように、祐チャンと石黒先生は少し席を離したらしい。
こういう場合私たちは、どっちに座るべきなのか……。
「今日はこっちに座ろ。」
「うん♪」
今は学校生活の延長線上。
だから私たちは、部員の方に座った。