先生とわたし
「千華〜。」
「はいはい。」
部員全員帰ったから、祐チャンが抱きついて来た。
「あれ、琴音は?」
石黒先生も、かなり酔ってるらしい。
「トイレじゃないかな。」
琴音も告白とかかもしれないから、外に居るなんて言えない。
「あっ、来た。」
「じゃ帰ろっか。」
「うん♪ほら祐チャン、帰るよ。」
「うん。」
祐チャンって、酔うと甘えて来るんだ…。
てことは、今までそんなに酔ってなかったって事か。
……
「んじゃね♪」
「うん。気を付けて。」
と。
帰ろ。
祐チャンは相変わらず、ベッタリなままだし…。
「千華〜?」
「うん?」
チュッ
「えっ。」
…キスされた。
「えへへ。」
悪ガキみたいな笑顔してるし。
てか、電車の中なんだけど!!
「照れてるの?」
「…私たち別れたんだよ?」
なのに何でキスして来るの…。
そんなことされたら、嫌いになんかなれないじゃん。
「俺まだ返事してないもん。」
そう言われると困る…。
「だから、いっぱいするの!!」
祐チャン…。
「ほ、ほら降りるよ。」
「うーん。」
凄いベッタリ。
こんなに甘えて来るのは、反則だよ…。
でも、矢島先生には別れたって言ってて、本当は付き合ってる。っていうのは、いいかもしれない。
それに、祐チャンからのいきなりのキス、嫌じゃなかったし。
かと言って、自分からはできないけど。
……
…