先生とわたし
「千華?」
「うん?」
「…俺はかなり酔ってる。だから今からする事、怒らないで欲しい。」
「うん?」
いきなり、普通の口調になった。
「と、俺ら以外の人は、家に入れるな。」
「うん。…んんっ」
舌入れて来たし!!
でも、何かあるのかもしれないから、されるがままでいよう。
…
「…どうして!?」
祐チャンの家の前に、矢島先生が立って居た。
ヤバイ。
矢島先生の表情が、みるみる変わっていく。
「あれ矢島先生、どうしたんですか〜?」
祐チャン、演技してる…。
「え、あ。古河先生にお話があって…。」
別にこんな時じゃなくても良くない!?
「祐チャンはかなり酔ってます。今話しても無駄だと思うので、日を改めたらどうですか?」
「そ、そうね。」
良かった。
これで帰ってくれるでしょ。
…
「祐チャン、大丈夫?」
家に入り、祐チャンをソファーに座らせた。
「あぁ…。あの女、何なんだ!?」
祐チャンの追っかけだよ…。
「さぁ…。ほら着替えて寝よ。」
「何か酔い醒めた。酒あるっけ?」
まだ呑む気!?
「もうダメだよ!!何か食べ物作るから、それで我慢して?」
身体壊しちゃうと悪い。
「何作ってくれるの?」
「そうだなぁ…。うどんと雑炊どっちがいい?」
「千華がいい〜」
「ば、馬鹿言わないの!!雑炊作るから、大人しく待ってて。」
いくら酔ってるからって、何でも許される訳ないんだから。
「はーい。」
そう言うと祐チャンは玄関に行った。
さすがにもう帰ったでしょ。
何もしないで、外に立って居たら風邪ひくってことぐらい知ってるはず。