先生とわたし
本当のこと
林クンへの返事、決まった。
いくら私の中では別れたとしても、やっぱりまだ祐チャンの事が好きなんだ。
ただ、祐チャンと付き合わなければいいだけだから、片思いで居ればいい。
……
「急に呼び出してごめんね。」
「いや。頼んだの俺だし。」
学校近くの公園に、林クンを呼んだ。
「返事だけど…勉強に集中したいから、ごめんなさい。それに林クン、県外に進学でしょ。私、遠距離はできない。」
勉強も勿論大事。
でも本当は、祐チャンの事が諦め切れないから。
「そっか…。でも友達としてはいいかな?」
「そりゃもちろん!!」
「良かった。」
「素直に伝えてくれてありがとね♪」
「おぅ。じゃあ勉強頑張ってな。」
「うん♪」
林クンと別れて、駅に向かった。
♪♪~♪…
電話だ。
「はい。」
ーー千華チャン、これから暇?ーー
美咲サンからだった。
「えぇ。特に予定ないので…。」
ーーじゃあ、私の会社に来てくれる?ーー
「…分かりました。」
ーー来たら、受付に声かけてね♪ーー
ブツッ。
美咲サン、何だろ…。
謎のまま来た道を引き返して、ちょっとしたオフィス街へ向かった。