先生とわたし
「さっきの続きどーぞ。」
「…まだ誰にも言ってないから秘密にしてて欲しいんだけど、進級と交換条件で別れさせられたの…。」
「「はぁ!?」うわ、やべっ(汗)」
雅也サンまで反応しちゃって、その拍子に机上にコーヒーをこぼしてしまったらしい。
「ったく。ちゃんと拭きなよ。」
美咲サンは呆れたように、雅也サンに声をかけた。
「はい…。」
「で、それってあの時居た女?」
「うん…。別れる前遠まわしに、留年したらどうする?って祐チャンに聞いたら、きっぱり別れる。って言われてさ…。」
「千華チャン居ないと、何も出来ないくせによく言うよ。」
「でも、祐チャンは成績とかを心配して言ってくれてるんだと分かってるから、卒業するまで片思いで居ればいいかなって思ってるんだけど…。」
それに、下手に祐チャンと付き合ったままでいると、もっと酷いことをして来そうだし…。
「ね、正当な理由がない限り、留年ってさせれないんじゃないっけ?」
「確か。留年を決めるったって、学年の先生たち全員で話し合うと思うし。千華チャン、ほかの教科の成績は大丈夫なのか?」
「はい。」
「じゃあ、別れる必要ない。」
「えっ?でも…。」
あとが怖い…。
「大丈夫。あとは千華チャンが決めて。どちかにせよ、もしもの時は私たちが助けるから。」
「うん…。ありがと。」
どうしてここまでしてくれるんだろう…。
でも、しばらくは様子見のために、このままで居ようと思う。