先生とわたし





「俺ん家でいいか?」


「うん。」



きっと、無理してるんだよね?




……









でも、祐チャンの家に着いても、一向に涙を流さないでいる。



別に、泣け。っては言わないけど、祐チャンが辛いだけ。



着替えも終わったから、時間になるまでそっとしてよ。





………



……




「千華。こっち来て。」



しばらくすると、祐チャンが私を隣に呼んだ。


「うん?」



「ちょっとだけ、このままで居させて。」


祐チャンが抱きついて来た。


祐チャンの嗚咽が、部屋に響いた。


相当、悔しかったんだ…。




「…ごめん。服汚したかも。」


「大丈夫。…お昼ご飯何食べたい?」



13時近くになろうとしてたけど、まだお昼を食べていなかった。



「あるもので何か作って。少しでいいから。」


「分かった。」




冷蔵庫の中には、ご飯と少しだけカレーが残っていた。


夜、お酒飲むから優しめなものにしよ。



……



「できたよ~」


仕事をしていた祐チャンを呼んだ。



「おぉ~。いただきます。」


「いただきます。昨日カレー作ったんだね。残ってたから、それでリゾットにしてみた。」


「ありがとう。」




………


……





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