先生とわたし
「んじゃ、行くか。」
「うん♪」
18時に間に合うように、16時の電車に乗った。
「この時間なら、乗ってないと思ったけど、無理か…。」
「そうだね…。」
同じ車両に、部員が乗っていた。
「「お疲れ様です。」」
「「お疲れ様。」」
気付かれちゃったし…。
でも、バレてはないはず。
堂々と一緒にいられないのが辛い。
「お疲れ~」
「「お疲れ様。」」
「ほらほら、元気ない顔してないで、中入るぞ。」
お店の前で、智クンと琴音が待っていてくれた。
「今回も、こっちの席に座ろ。」
「だね。」
送別会の時と同じように、部員と先生の席をあえて離した。
「会費は各自で、琴音か千華に渡して。んじゃ、乾杯!!」
「「乾杯~!!」」
最近、智クンにも"千華"って呼ばれるようになった。
その逆に、祐チャンも"琴音"って呼ぶようになった。
たぶん、これからの学校生活や部活中に、不意に呼んでも大丈夫なようにだと思う。