先生とわたし
「ありがとうな。」
「いーえ。千華チャン、何か言いたそうだけど?」
「ありがとうございました。雅也サン、弁護士だったんですね。」
「まぁね。とはいっても、普段はこの会社が絡んだ案件の弁護しかしてないけど。他に言うことない?」
雅也サンは、目をキラキラさせて、何かを待っている。
「え…。カッコよかったです。」
ペシッ。
そう言うと、祐チャンに頭を叩かれた。
「ヨッシャー!!ありがと♪」
「雅也、よかったね(笑)2人もお疲れ様。でね、千華チャンにお願いがあるんだけど…。」
「何ですか?」
「11月に赤ちゃん産まれるんだけど、その頃ちょうど会社が忙しくなるのね。だから千華チャンさえよければ面倒見てくれないかなぁ〜って。」
…赤ちゃん。
「妊娠おめでとう。でも話しが突然過ぎて、千華が混乱してる。」
「妊娠おめでとうございます。その頃なら受験は終わっていると思うけど…。でも何で私何ですか?」
私よりも、お母さんや保育園だってあるのに…。
「何でって…。いずれ千華チャンも結婚して赤ちゃん産むでしょ?その時に困らないように今のうちに練習を兼ねてさ。」
結婚かぁ…。
できるなら祐チャンと結婚して、祐チャンの赤ちゃんが欲しいなぁ…。
「千華、どうするんだ?」
「私なんかでよければ、面倒見ます。てか、見させて下さい。」
「ありがとう〜!!千華チャンなら、そう言ってくれると思ってたよ〜!!んじゃ、これあげる。」
そう言って美咲サンは、封筒と小さい箱を渡して来た。
「これはバッグにしまって。」
「う、うん。」
小さい箱は、祐チャンとの御守りだった。
こんなのをくれるとは、美咲サンらしい。