先生とわたし
Ⅲ
電
♪♪~♪♪…
机の上に無造作に置かれている、携帯の着信音がなった。
ディスプレイを見ると、未登録の番号。
誰だか分からないから、出なくていいや。
30秒位で、切れた。
♪♪~♪♪…
でも直ぐに、またかかって来た。
恐る恐る、出ることにした。
「…はい。」
-やっと出た。俺だ、古河だ。-
…何で?
「どうして番号を知ってるんですか!?」
-柏倉に聞いた。あっ、だからといって柏倉を怒るなよ。俺が頼み込んだんだから。-
「はぁ…。で、いきなり電話なんか寄越して、どうしたんですか?」
特にこれと言って、話すことは無いんだけど…。