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―――西暦2050年。
日本を初めとするアメリカ、イギリスなどの先進国によって第三次世界対戦が勃発した。
戦争による核兵器の使用、それらの影響による伝染病の蔓延により、世界人口の大多数が死亡した。
地球から緑は消え、海水は核兵器の汚染により、灰色に染まり、海洋生物の生態系を崩した。
世界が崩壊した――まさにそう呼ぶのが相応しい状態であった。
それから50年間、人類は歴史の表舞台から姿を消した。
その50年間のことを、光のない絶望の時代という意味から『暗黒の半世紀』と呼ぶ。
しかし、西暦2100年。
人類は突如として、表舞台にその姿を表す。
彼らは特異な力を持ち、男女共に幻のように美しい容姿をしていたという。
――そう、まるで神のように。
彼らは世界に緑を戻し、汚染された海を再生させる方法を編み出した。
そして、あらゆるものを修復し、美しかった地球を再び造り上げた。
現在――2150年 の人類の始祖ともいえる彼らを、現代人は、
―――アダムとイヴ
と讃えた。