「……留学生?」


「そ、珍しいよね。よっぽど優秀なのかしらねー。」


そう言い終えると、友人の眞理は少し冷めたじゃがいもとタマネギの味噌汁を一気に飲み干した。





エリアナンバー001、帝立特別養成施設・高等部。


………の学生共同食堂。



この学校に通う全ての生徒の食事は、ここで賄われている。


高等部だけでなく、初等部・中等部・大学部の生徒にまで及ぶから、そこら中が人でごった返している。

おまけに、騒がしい。



「確かに珍しいね。じゃあ、今日ゲート開くんだ?」


「多分ね。あー私も外の世界を体験してみたいわ!毎日毎日、勉強だ、研究だ言われちゃあヤル気も削がれるわよ!」


鼻息荒く力説する眞理をくつくつと笑いながら、ハムカツサンドイッチを口に放り込んだ。






< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop