星が流れる空


「伊藤さん、今日は部活ないの?」

隆司は話を私にふった。

「えっ…あ、うん。今日は顧問の先生いないし休み。」


「そっか、今日は伊藤さんのフルート聞けないのか。残念。」


隆司がそんなこと言ってくれるなんて…。


驚きと嬉しさがかくせない。


「隆司と伊藤って仲良かったの?」


私の隆司の会話を聞いた高木くんは隆司に聞いた。


「うん。まぁね。少なくとも慎也よりは俺の方が仲いいと思う。去年、同じクラスだったし最近よくメールするし。ね、伊藤さん。」


「あ…えっと、うん。」


隆司…なんかちょっと変。

「そうなんだ。でも俺と伊藤だって仲いいと俺は思ってたけど。塾も同じところ行ってるし。」


高木くんも隆司と同じように早口で話す。



2人はお互いの顔を睨み合っていた。

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