星が流れる空
学校から帰って携帯をひらく。
隆司からのメールはない。
隆司も学校休んでたなんて。
別れようって言ったのは隆司だし…落ち込んで休んでるわけじゃないよね。
体調悪いのかな。
心配だけど連絡できない。
私は気付いたら寝ちゃってた。
…♪〜♪〜♪
「隆司…!」
携帯の着信音で目が覚めて私は震える手で電話にでた。
「亜美…?」
隆司の声。
大好きで大切で…。
「亜美、学校休んでたんだって?大丈夫?」
隆司の優しい声に癒される。
胸が苦しいよ。
「私は大丈夫。隆司だって休んでたんだよね。大丈夫なの?」
「俺はもう大丈夫。明日から学校行くから。」
「そっか。よかった。」
… … … … …
電話での沈黙は苦手。
顔が見れないから何を考えてるかわからないから。
「亜美…?」
隆司が私を呼ぶ。
「うん、なに?」
「俺、やっぱり亜美が好き。大好き。いきなり別れようとか言っといて最低だけど…もう1回、付き合ってください。」
私は嬉しくて安心して
苦かったものがやっとほどけた気がした。
「私も隆司が好き。嬉しいよ。ありがとう。」
隆司が別れようって言った理由はわからないままだったけど
それでもよかった。
私は何も考えてなかった。
失うことの悲しさを
失ったものの大きさを
私は知っていたはずなのに。
気づけていなくて
ごめんね、隆司。