星が流れる空




鼻をすする音のなか
誰かがまた言葉を発した。





「お葬式は……?」






みんながはっとした。







そうだよ。
お葬式は…?









「お葬式は…もう終えてしまったそうです。」







「え…っ!?」





驚き息をのむ。




「受験とかさなってしまったらしいです。仕方なかったって…そう言ってました…。」










最後の最期まで私は隆司を見送れなかったってこと?





私がした電話も
私の隆司への言葉も
届かなかったんだ。





意味がなかったんだ。






なんで隆司は何も言ってくれなかったの?




なんでいなくなっちゃったの?




隆司に何があったの?




なんで私は気付けなかったんだろう。




溢れ出る疑問のなかで





私は隆司の言葉を思い出した。





亜美なら大丈夫。




頑張れ。






あのとき隆司が



一緒に頑張ろう。って
言ってくれなかったのは




こおいうことだったんだね。



< 48 / 58 >

この作品をシェア

pagetop