スピリット・オヴ・サマー
 そして目を閉じて、
「もう少し、このままでいさせてね…」。
 憲治は唖然としたままでつぶやいた。
「俺の操を奪いやがって。」
 陽が傾き出す。
 ヒグラシが、鳴いている。

第4節に続く
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