スピリット・オヴ・サマー
第6章「孤独の太陽」
第1節
何事もなかったように月曜日が来る。この地方の短い夏休みは、後一週間もすれば終わる。そして、北中のプールは今日も開く。憲治のだらだらした監視も続く。
深くかぶる「USAF」のキャップ、まくりあげたTシャツの袖、前に投げ出したストーンウォッシュのジーンズ。何も変わっていない。秋の訪れにはまだ間が有ることを教える青空と積乱雲、山並みの黒々とした様も変わらない。
いや、一つだけ、変わっていたことがある。と言うより、変わっていた「はずだった」ことが。だが、それが確かなことであるのかどうかすら、今の憲治には確かめようがない。
深くかぶる「USAF」のキャップ、まくりあげたTシャツの袖、前に投げ出したストーンウォッシュのジーンズ。何も変わっていない。秋の訪れにはまだ間が有ることを教える青空と積乱雲、山並みの黒々とした様も変わらない。
いや、一つだけ、変わっていたことがある。と言うより、変わっていた「はずだった」ことが。だが、それが確かなことであるのかどうかすら、今の憲治には確かめようがない。