森林浴―或る弟の手記―




修介も大学に入りました。


国内で最も優秀だと謳われる国立大です。


私は私学でも構わないと言ったのですが、少しでも学費がかからないように、と猛勉強していたようです。


その修介の優しさは、佐保里姉さん譲りでしたのでしょう。


私が貧しい思いをしている時に、自ら身を売った金を送り続けてくれた姉です。


なので、私はこれからもずっと佐保里姉さんと修介を助けていこうと決めていました。


家族を守ることが私の使命だと思っていました。


家族を残して、自分勝手に死んでいった父のようにはならないというのが、私が心に誓ったとこでした。



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